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響け!ユーフォニアム 2期9、10話

 そういえば「まるで遺言みたい」というのは久美子の発言じゃないとダメなんだよな。うまい言い回しとか、気の利いたとか、そういうのじゃなくて、久美子の考えうる範囲でということ。それが一人称ってことだよな。デスノートに名前を書いた際に書かれた人間のできる範囲のことでなければならないのと同様。

 のぞみって実はめちゃくちゃいい加減な性格だったりする……? 「なつき、終わった?」の発言、久美子には「終わった?」がひっかかるはず。んで、久美子はレイナにとって引っかかる存在。引っかかるっていうのが、「嫌い」とまではいかなくても「なんかイヤ」にまで振り切るか振り切らないかのところをたゆたっている感覚……のような……?

 やっぱり香織先輩の弾ける声がすごい。「アスカー!」って、この瞬間に風船が割れたような音だ。ここで靴紐を結ぶ香織を見ているアスカ。このラスボスみたいな風格は、飽くまで「久美子視点」というのことなのかな。アスカが香織のことを具体的にどのように想っているかはたぶん、原作まで読まないとわからないだろうけど。アスカは理屈を盾にして感情を放出して、理詰めで攻撃してくるから。

 はるかが「がっかりかな」というところも、アスカを特別視しているからこそなんだろう。「アスカ派は違うな」と意識しまくっていることからもそう思う。がっかりしたというより、がっかりした自分をアピールしたくて……と思ったけど、「特別でいてほしかった」と言っているし、純粋に「アスカに特別でいてほしい」んだろうな。言ってることそのままだな。いや、おれが変に穿った視点なのか……。

 久美子の「仲直りしたの?」って発言がいい姉妹っぽい。あんたらついさっきまで怒鳴りあいの喧嘩していたでしょうが、と。プラスかマイナスかは問わないが、とにかく出力することを前提にしているところがとても羨ましい。こんな人間関係に憧れる。一言も口きかないっていうのが一番キツい。強くいくと引かれるし、弱くいくと消滅する。この中間をいくには、双方の暗黙の了解のようなものがなければならないはずなんだが……。「言わない後悔より言う後悔」というのは間違ってる(言わなくてよかったということも同じくらい多い)けど、ギリギリまで引きぼって、という段階は意識したほうがいいのかもしれない(自戒)。あんまり極端すぎるとこういうところで損をするかもしれないし、得をするかもしれない。もうじゃんけんで決めようや……。

 「池田先生」がアスカの家の事情をどこまで知っているかはわからないけど、これは久美子に押されて出場を決意するということなのか、それとも、もともと出場するつもりで自分なりに動いていたということなのか。だって「全国30位以内」はすごいことだけど、それをわざわざ呼び出して伝えることはあるの? たまたま会ったときだったらあるかもしれないけど、昼休みにわざわざ個人を呼び出して。すごいことだけど。これは、池田先生が「アスカ家は部活のことでゴタゴタしている」ということだけでなく、もしかすると職員室での一連のやりとりを知っていて、ということなんだろうか。それだったら池田先生から持ちかけて、「久美子の説得にも応じる形」かつアスカの意思で動いた、というのが最も濃い線のように思える。あの現場にいても全然不自然ではないし。作中に池田先生は一切でてきていないはずなので、細かいところまではわからないけれども。2期が久美子との関係を強く押し出している以上、これは「アスカが久美子に影響されて」という事実が働いて……いてほしいんだけどな。アスカは超人だけど、久美子との関係も重視していてほしい。それでなかったら、アスカにとっての特別な存在は、もう十数年も会っていない父親だけになってしまうから。いや、まあ、それだけでも十分メインはれるほどの重要な話なんだけれども。